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経済学が想定する完全競争になってしまえば、利益を出すことはできませんよね。余剰利益がゼロになってしまうので。経済学と経営学は似ていますが、実はベクトルが全く正反対なんですよ。利益を出すためには、経済学で言う完全競争の前提を壊さなければいけませんが、経営学では、それを価格競争と呼んで競争戦略とは一言で言うと、差を作ることなんですよ。完全競争の社会では、1人一人が最も合理的に行動するので、世の中の無駄が最も小さくなって、社会的な効率が強大化するんですが、そうなってしまったら最後、誰も儲からないというのが経済学の大本質なのです。完全競争というのは、プレイヤーに差がない世界で、理屈からすると、儲からないから競走相手との差を作りましょうということになります。ポジショニング、組織能力、ブルーオーシャン戦略、ホワイトスペース戦略といった有名な概念がありますが、これらはすべて差を作ることについてのロジックなのです。基本的に差というのは、いったんできてしまえば簡単に埋まるようなものではありませんが、冷静に考えてみると、すぐに埋まるものは差と呼ばないですよね。私がお伝えしたいのは、差の作り方と差の隠し方なのです。隠された差というのは、それこそ容易には埋まりません。よって、戦略立案のスキルや戦略的思考法は、耐久年数の長いスキルだよと連呼しているというわけなのです。実際に、5年前に作った差が未だに私を食わせてくれているんですよ。そして、隠された差が未だに埋まっていないので、私に利益をもたらし続けてくれているのです。プロ野球の選手ですら、リタイア後に就職活動をしている時代なんですよ。このプログラムでお伝えする内容は、耐久年数の長いスキルで、差を作ることと差を隠すことのたったの２つですが、この２つから生み出されるインパクトというのは、とても甚大なんですよ。差が生まれるプロセスについて解説すると、経営学や競争戦略のテクニカルタームを噛み砕いて説明しながら、インターネットビジネスに応用する方法を学ぶことができます。いったん差が生まれると、市場の利益分配構造がガラリと変わっていき、競合他社から確実に目をつけられてしまうのです。競合は、あなたを研究して分析し、模倣を試みながら徐々に差を縮めようと働き始めるんです。この反作用を最小限に抑えるためには、自らが競争市場へ移行することが必要となってくるというわけなんですよ。